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初詣!伊勢への旅=5日間170kmを歩く
昔の人が旅の楽しさと苦しさを味わった伊勢街道を、昔の人と同じように歩いてホステリングしようと、「初詣!伊勢への旅」は昨年の12月28日から今年1月1日にかけて実施した。
【一日目】
午前9時、19人全員が深江の菅笠をかぶり、“伊勢良歩講(いせいよくあるこう)”と書いた長さ2メートルほどのノポリを持って、玉造の二軒茶屋を出発。少々気はずかしそうに、またほこらしげだ。前半は快調に歩いていたが、枚岡を過ぎ難所の暗峠(くらがりとうげ)にさしかかるころから、数名に少々息切れが見られた。しかし、榁木、五条山も乗り越えて元気に奈良ホステルヘ到着。(約30km)
【二日日】
奈良からは、国鉄桜井線と山の辺の道の間を通っている、昔ながらの軒並の残る大和上街道を南へ下り、桜井の手前で東へ曲り初瀬街道ぞいに進む。伊勢良歩講のノポリと菅笠を見て、若い時に同じ道を同じように歩いたという老人からも話しかけられた。夕刻5時、榛原の宿に到着。(約35km)
【三日日】
草深い山道となる。道の両側に山がしだいに迫り、坂道も多く苦しんだが、栂坂峠(とがさかとうげ)をのりきってから、まわりの雪景色をみる余裕も少しでた。山中の静かな村落を通り過ぎ、やっと三重県に入る。奥津(おきつ)からは、名松線で伊勢八知の宿に落ちつく。宿では、シップ薬のにおいがプンプン鼻をつき、三日間の疲れの積み重ねが、はっきりと出ていた。(約42km)
【四日目】
いよいよ大みそか。夜間歩行を含めた63キロに挑戦。残念なことに、マメと関節炎のため2人が歩行を断念し、電車で伊勢へ直行する。午前9時、奥津を出発。最後の難所、飼坂峠をのりきり、午後5時相可着、ここで、大休止。元気を回復したところで、いよいよ夜間歩行に突入。月はまったく見えないが、そのかわり空に穴があいたのかと思えるほどの星空だ。足をひきつりながら、やっと初詣客でにぎわう伊勢市に入る。内宮まであと8キロ、最後の力を出して、51年元旦零時20分、宇治橋着(約63km)
(ユースホステル新聞 昭和51年2月11日号)
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